藤原中将実方と朝廷
平安時代を代表する歌人である藤原実方。彼は源氏物語の主人公である光源氏のモデルになったといわれています。色男で才能がありましたが、それゆえに朝廷内の人間関係のいざこざもあったようで、天皇より陸奥守に命ぜられ、当時異国の如くであった陸奥国へ赴任しました。ある日名取市笠島道祖神前付近で落馬し、それが原因で落命したといわれています。西行法師や松尾芭蕉、正岡子規なども彼を忍び、名取の地に訪れたとのことです。光源氏にゆかりのある人間が名取に眠っているというのに、ふとした詩情を感じますね。
笠島は いづこ五月の ぬかり道