未来につなぐ相続登記
「未来につなぐ相続登記」という相続登記を奨励する、ホームページが法務省にあります。
東日本大震災発生時、被災者の所有地、移転先地や災害復興公営住宅用地などの買収が必要になったのに、相続登記未了な土地がたくさんあり、復興の妨げになりました。その点を特に踏まえてのことだと思います。仙台、名取、岩沼などどの市町村、県、国も同じ状況だと思います。
相続登記をしないで放置しておくと、「売却して現金化したいが売買による所有権移転登記が出来ない」「災害復旧のための工事をしたいが所有者が判明しない」「空き家の所有者との交渉が出来ない」「用地買収の話がもちあがったため兄弟間の争いになった」「第二次相続、第三次相続が発生して連絡がとれない法定相続人がいる」「再開発計画地の地権者との交渉がすすまない」「連絡が取れず森林が荒廃する」等様々な問題が指摘されています。
東日本大震災の復興事業でも、相続人が何百人にもなったという話を聞きました。相続登記にもっと簡便な方法はないかと誰でも考えますが、所有権の侵害となる可能性があるので、通常どおりの手続きが必要です。相続人があまりに多くいると、個人ではあきらめてしまうこともあるでしょう。早目に相続登記に取り掛かることが肝要です。