中国シンクタンク「ロシアに寄りすぎてはダメ」緊急報告に見える国際戦略
二つ目のポイント ~欧州は後退
欧州は客観的にはNATO(北大西洋条約機構)に依存せざるを得ないが、主観的には米国からの独立がより切実になる。欧州はこの戦争で何の利益も得られないだけでなく、欧州統一の歩みが遅くなり、大きく後退することになるだろう。
四つ目のポイント ~クライマックスはこれから
米国の軍需品を大量に必要とする今回の戦争は米国国内の金融危機の緩和につながる部分もある。米国国内の金融危機を解消するという目的が達成されない限り、米国が戦争の終結を簡単に呑めないだろう。そのため、現段階はまだ戦争の序幕にすぎず、クライマックスはまだ訪れていない。
● 六つ目のポイント ~中国政府への提案
中国が中立を保ち、慌てて対応する必要はなく、世界新秩序の構築を主導する戦略的時期として今をとらえなければならない。
ロシア・ウクライナ問題に対して、我々は中国政府上層部の参考に供するために、以下のことを提案する。
第一に、今回の戦争が長引けば長引くほど、欧米とロシアの三者が力を消耗し、中国に有利なので、戦争の終結を急がせる必要はない。ただ、警戒しなければならないのは、米国が参戦すれば戦争が暴走する恐れがあり、核戦争の勃発は絶対に避けなければならないことだ。
第二に、ロシアであれ、米国であれ、欧州であれ、各方面の求めに中国は急いで応じる必要はない。各方面が消耗しきって維持できなくなりそうな時こそ、中国が登場するベストタイミングだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1d8f935655be35cdaf26131fa5eb23e3918472dc?page=1