コロナで暴かれる日本的差別、政府ではなく店員に怒りの矛先
「そもそも、日本は過度の学歴社会。店員や配達員などのことを勝手に“それほど高学歴ではない人”とみなし、見下す傾向があります。こうした仕事に対し、“特別な知識や技術がなくてもできるものであり“誰にでもできる”という間違った思い込みもある。これは先進国に共通する風潮であり、大きな問題です」
そのうえで人々がエッセンシャルワーカーにつらく当たるのは、「怒りの置き換え」というメカニズムが働くからだという。
「たとえば、“上司や姑から叱責されて腹が立った”としても、本来の怒りの原因となった人が怖くて直接怒りをぶつけられない場合、その矛先は弱い立場の人に向けられます。
今回のコロナによって生まれた強い不安のそもそもの原因は、目に見えないウイルスや政府。だから、怒りを直接ぶつけられなかった。そこで怒りの矛先を変え、店員や配達員などの弱い立場の人々に不満をぶつけているのです」
https://www.news-postseven.com/archives/20200604_1568237.html