旧民法下の相続 3
(3)廃家財産・絶家財産・離籍
②絶家財産
絶家とは、戸主の意思による廃家と異なり、戸主を失い家督相続が開始したにもかかわらず、家督相続人がいないため、その家が自然に消滅するこという(旧民法764条)。絶家の原因は、家督相続人の不存在と無財産がある。
旧法中、単身戸主が、相続人なくして死亡したため区裁判所の許可により、戸籍上において絶家となった旨記載されている場合において、その後本人名義の不動産があることが判明した場合の当該不動産の所有権は、相続人曠欠の手続が完了している場合は国又は相続財産法人に帰属しており、相続人曠欠の手続が完了していない場合は新民法附則第25条第2項が適用され新法による相続人が取得する。登記研究420号100項。